LIFE NOTES

様々な分野で活躍する方々を訪ね、リラックスした空気の中で交した対話を記すLIFE NOTES。キャリアを振り返り、日常を顧みながら、それぞれの衣服への想いや、日々の生活で大切にしていることが語られています。

今回はヒューストン・バレエ団で活躍後、現在は拠点を日本に移してKバレエカンパニーでプリンシパルとして多くのファンを魅了するバレエダンサーの飯島望未さんが登場。

作り手である彼女の意志を感じる

家の中に居たらバレエのことは考えないで気持ちを切り替えるようにしています。仕事で着る衣装はタイトで気持ちも引き締められる分、オフのときは今着ているシャツのように肌触りのいいものを選びます。肌触りだけでその日の気分も過ごし方も変わるし、着る人の雰囲気や気持ちもポジティブになりますよね。マーガレット・ハウエルのアイテムには作り手である彼女の意志を感じるので表現者として共感を覚えます。

ヒューストンにいた頃は、もっとガムシャラでした。言葉も分からなかったし、バレエに没頭するほかなかった。とにかく振り付けを覚えなきゃいけなかったし、毎日腹筋200回なんて目標も立ててました。でも年を重ねていろんな出会いがあって、バレエ以外のものにも興味を持つようになりました。そうすることで私生活とバレエのバランスが取れてきたように思います。

KNIT ¥16,500, SOCKS ¥3,850, その他(私物)

人に対する思いやりがやっぱり大切

人と会う時間が大切だし、相手の表情や仕草を見るとそれだけでも演技の勉強になります。アニメーション映画も、実はとても参考になるんです。キャラクターの動き方が、リアルだけどリアルじゃないというか。私はダンサーとして技術よりも演技に注力しているタイプ。いろんな人に共感してもらえる演技がしたいですね。

ダンサー以外の生き方を想像したことはないです。一番好きなのは『ジゼル』。あと『ロミオとジュリエット』も。悲劇が好きなのかな?でもひとりの人間として思うことは、人に対する思いやりがやっぱり大切だということ。着る人へ思いを寄せながらデザインをするマーガレットのように、優しい気持ちさえあれば、大抵のことはうまくいくんじゃないでしょうか。

飯島望未
バレエダンサー
大阪府生まれ。6歳からバレエを始める。2007年ヒューストン・バレエ団研修生、翌年16歳最年少で入団。19年3月、同団のプリンシパルに昇格。19年7月、熊川哲也が総合監修を務めたBunkamura30周年記念「オーチャードバレエガラ〜JAPANESE DANCERS〜」に出演。21年に帰国し、5月にKバレエ カンパニー『ドン・キホーテ』にゲストで主演。同年8月、プリンシパル・ソリストとして入団。22年3月プリンシパルに昇格する。

DIRECTOR: KYO KUBOYAMA
PRODUCER: YUKI KOIKE
CINEMATOGRAPHER: DAISUKE ABE
PHOTOGRAPHER: RYUSUKE HONDA
STYLIST / CO-DIRECTOR: HIDERO NAKAGANE
HAIR MAKE-UP: YOSHIKAZU MIYAMOTO
TEXT: MAKOTO MIURA

*価格はすべて消費税込みです。

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